コレクション: 生きがいがない
「どうせ死ぬから努力しても…」「すべてにやる気がでない…」などと思っていませんか?
人生には色々な景色があります。
少し肩の力を抜いて、「永遠の生命」という視点でこの世を眺めみると、
“人生を輝かせるヒント”が見えてくるかもしれません。
大川隆法総裁の教えの中から、生きがいを見つけるための処方箋を選びました。
失意の底から這いあがるための新たな人生設計
人生にやる気をなくしている人は、たくさんいるでしょう。そして、どうしたらよいか分からないような挫折のなかにある人もいるでしょう。また、肉体的にも非常に疲労し、考えることさえできなくなっている人もいるでしょう。あるいは、失意の底に打ち沈んでいる人もいるでしょう。こういう人たちが、失意の底から這い上がり、より素晴らしい世界へと出るためには、いったい、どうすればよいのでしょうか。
このような人たちに対して、私は、まず、「目標の設定をしなさい」と言いたいのです
それは、ちょうど、穴のなかに落ちた人が穴の外に出るための方法と同じです。目標の設定とは、「石なり他のものなりにロープを巻きつけて、外に投げ出す」ということと同じです。できるならば、ピッケルなどにロープを結びつけて、外に投げてみたいものです。そうすれば、それが木の根か何かに引っかかって、ロープはピンと張り、やがて穴のなかから出ることができるでしょう。
それと同じように、いま、自分が失意の底にあって、そこから外に出たいと思うのならば、まず、「どうすれば外に出られるか」という目標を設定することです。
そのために、私はみなさんに言っておきたいことがあります。それは、「自分が、やる気が出ず、失敗のさなか、また、悲しみのさなかにあるときには、さあ、新たな人生設計をしてみようではないか」ということです。
一枚の白い紙に、人生の目標を設定してみようではありませんか。そこに、大目標、中目標、小目標を書いてみようではありませんか。また、別の計画表には、いますぐできること、近い将来にできること、ずっと将来に目指すべきこと、こういう目標を設定してみようではありませんか。
この二種類の目標設定が大事だと思います。穴のなかから這い出していくためには、どうしても目標の設定が必要なのです。大目標、中目標、小目標を書いてみることです。また、身近な目標、少し将来の目標、かなり先のほうの目標をつくってみることです。
そして、まずやるべきことは小目標の実践です。また、時間的に見て、手近に始められるものから実践することです。どうやってロープをよじ登るかを、具体的に考えてみることです。
この場合に、二つの道があると思います。一つは、「まったく新たな道を開拓する」ということです。「いままで思いも寄らなかったような、新たな道を歩んでみる」という方法があります。もう一つの方法は、「またゼロからやり直してみる」という方法です。
時というものは、努力する者に有利に働いていく
私がここで言っておきたいことは、「いま、あなたがたの心のなかにある苦しさや失敗感が、人間関係によって生じているものならば、それは必ずや変更が可能であり、改善が可能である」ということです。
人間には天変地異を起こすほどの力はありませんが、「人間関係で苦しんでいる人が、その人間関係を、時間の流れのなかで改善していく」ということは、充分に可能なことです。
時というものは、努力する者に有利に働いていきます。努力する者にとって、よい道を開いていってくれます。時の流れのなかで忍耐するならば、忍耐の時期を設定することも大事です。
ほんとうに不幸のどん底にいる人にとっては、「とりあえず、きょう一日を生きてみる」ということも、一つの目標設定でしょう。それほどではない人にとっては、「まず、今週いっぱい頑張ってみる」ということも、目標になるでしょう。「さらに、一カ月、頑張ってみる。三カ月、頑張ってみる。六カ月、頑張ってみる。一年、頑張ってみる」ということが、やがて人生の隘路を切り抜けていくための方法になると思うのです。
私自身の経験からするならば、その苦しい時期は、一年以上は続かないと言ってよいでしょう。そして、最も苦しい時期というのは、半年以上は続かないものです。やがて、苦しみは薄らぎ、新たな光が射してきます。「自分を害するもののみが自分の前に現れている」と考えていたかもしれませんが、「自分を救うもの、自分に優しい光を投げかけてくれるものも、また現れてくる」という事実があるのです。それを信じて努力していくことが大事なのではないでしょうか。
「人間は、永遠の生命を持ち、何度も生まれ変わっている」という視点で人生を眺めてみる
私は、「あの世の世界は確実にあり、それが人間の本来の世界である」ということを、繰り返し繰り返し、みなさんに述べてきました。そして、「この世で生きている数十年の人生というものは、ほんのひとときの夢、あるいは一時期の旅行にしかすぎないのだ」ということも、繰り返し繰り返し述べてきました。
人間は、永遠の生命、不滅の生命を有しています。そして、何千年、何万年、あるいは、それ以上の永い永い歳月を、魂として生き抜いているのです。
その間、この地上では、両親の縁によって肉体という“乗り物”に魂が宿り、子孫が繁栄し、何度も何度も魂修行をなすことができるようになっているのです。
「なぜ、そのような複雑怪奇なことをするのだろうか」と思う人も、おそらくいることでしょう。
「霊として、そのまま霊界で生活していたらよいではないか。何ゆえに、わざわざ肉体に宿って生まれてきて、人生の“川下り”をしなければならないのか。やがては死んで、あの世に還らなければならないのに……」と、不思議に思う人もいるかもしれません。
しかし、私は、真実を実体験した者として、この転生輪廻の秘密を分かりやすく述べるとするならば、「これこそが、実は、仏の発明した最大の幸福論かもしれない」と思えるのです。
人間は、肉体に宿って、数十年の人生を生きている間は、ある特定の名前を持ち、「自分は、○○という名前を持った固有の存在だ」と思って、一生懸命に人生を生きるわけですが、永い永い転生の記憶からすると、「それは、あるとき、ある劇に出演した配役の名前にしかすぎない」ということが分かります。
「人間は、いろいろな時代の、いろいろな舞台での劇のなかに、違った名前の役者として出演し、演技の腕を磨いている」という事実が分かってくるのです。
今は日本人として生きているかもしれません。しかし、一時代前には中国人だったかもしれません。あるいは、イギリス人だったかもしれないし、アメリカ人やフランス人だったかもしれません。かつてはインドやエジプトに生きていたかもしれません。
そういうことを心のなかで思い描いてみてください。素晴らしい経験だと思いませんか。素晴らしい世界だと思いませんか。
いろいろな文明の、いろいろな文化が花咲いているときに、生まれて、大きくなり、仕事をして、恋をし、結婚して、子供を育て、そして老いて死んでいく……。
老いて死ぬことは非常に悲しいことではありますが、それを経ることによって、さらに次なる機会が与えられるのです。
この世の世界の基準や競争とは別の世界が、もう一つある
いまは、毎年毎年、鬱病患者、ないしは、その予備軍のような人が、どんどん生み出される世の中になっていると思います。
これについて、宗教は中和剤として働いている部分もあります。宗教では、「この世の世界の基準や競争とは別の世界が、もう一つある」という考え方をします。この世は、「この世界がすべてだ」と思う人にとっては、生き地獄かもしれないし、蟻地獄かもしれません。
しかし、「この世界がすべてではない」と思っている人から見れば、「この世界だけの勝ち負けは、相撲の土俵の上での勝ち負け程度のものであって、土俵の外は、いろいろあるのですよ」ということになります。
宗教は、そういうところをつくっているのです。「土俵の外があり、そこに出てみると、土俵の上とは違うものがあるのです。人それぞれ、幸福感も違うし、偉さもまた別なものがあり、生きがいだって別のものがあるのですよ」ということを、宗教は教えるわけです。
仕事に生きがいを持つことの大切さ
「仕事に生きがいを持つ」ということは非常に大事です。「生きがい」というのは現代的な言い方ですが、時代がかった言い方をすれば、「天命に生きる」ということです。
職業は一生を貫くものです。学校で学ぶ年数は、三年や四年、あるいは六年程度ですが、仕事は何十年も続けるものです。現代では転職も多くなり、幾つかの仕事を経験する人もいますが、何十回も転職をくり返すというような人は、よほど飽きっぽい性格の人であり、普通の人は、一生のあいだに一つの仕事か、せいぜい、二つ、三つの仕事というところが限度だと思います。
そういう意味で、自分のなりわいというか、生計を立てる仕事は、非常に長く自分とかかわるものなので、その仕事が、自分の天命、持って生まれた運命、この世に生まれてくる前の人生計画から外れていると、非常に不幸です。それでは、今世、生まれてきたかいが、あまりありません。
しかし、なかには、本来の人生計画から外れた仕事をしている人もいるのです。自分の心の内を静かに見つめてみて、生きがい、天命を感じる人、「こういう仕事をするために自分は生まれてきたのだ」という思いがふつふつとわいてくる人は、いまの仕事が合っているのです。こういう人は、成功する可能性が非常に高いと言えます。
ところが、「いまの仕事を辞めたくてしかたがない」という人は、それを無理強いされても、大成することはないでしょう。「いまの仕事は自分に合わないが、ほかにやりたい仕事があり、それなら自分にぴったり合う」という人もいます。その場合は、自分のいる場所が違っているのですから、仕事を替えるべきです。
勉強も仕事もやっているうちに面白くなってくるところがある
やる気が出ない人、要するに、「仕事がつまらないからやる気が出ないし、勉強もつまらないからやる気が出ないし、ほめてもくれないからやる気が出ない」と思っている人もいるとは思いますが、ほかの人も、条件は似たようなものなのです。
最初から、面白くてワクワクするような仕事が来るわけもなく、ワクワクするような勉強ばかりが来るわけでもありません。
それは、長く噛んでいるうちに、だんだん味が出てくるスルメイカと同じようなもので、勉強もやっているうちに面白くなってくるし、仕事もやっているうちに面白くなってくるところがあるわけです。
他人から頼りにされる人を目指す
「自分の老後は自分で守るぞ」という気概を持ちながら、なるべく、世の中から必要とされる人になることが大事です。
そのためには、生きがいを何か持って生きることです。あるいは、やりがいのあることをいつも求めることです。それは、趣味でもよいし、その他のものでもよいでしょう。
ただ、宗教活動が最も大事だろうと思います。宗教活動をしていれば、年を取ってからも、人間関係を維持しやすいですし、ネットワークもできて、お付き合いが広がります。
やはり、話し相手がいるのは非常によいことです。それも、生産性のない話をする仲間ではなく、積極的な伝道活動などを共にするような仲間がいれば、最高でしょう。「世の中のお役に立っている」という実感が大事なのです。くり返しますが、他人に依存せず、むしろ、世の中に必要とされるような人間になりましょう。
できれば、人生経験の図書館としての老人を目指してほしいと思います。まわりの人から、「あの人は、何十年も人生を生きてきて、いろいろなことを経験してきたようだ。もう、智慧の宝庫であり、経験の宝庫だ。あの人に相談したら、いろいろなことを教えてくれるよ」というように言われ、頼りにされる老人を目指すべきです。
人生経験の図書館、智慧の図書館のような老人になることができれば、いつまでも必要とされる人になります。自分のことを愚痴るのではなく、「体を鍛える」「頭を鍛える」という自衛手段を実践しつつ、人から必要とされるような人間を目指し、つねに努力していくことが大事です。
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