コレクション: 非難と中傷
長い人生の中では、他人から非難や中傷を受けることがあります。
特にSNSなどでは有名人でも有名人ではなくても悪口を書かれることが数多くあります。
あなたも、同じような目に遭い、辛く、苦しいのではないですか?
そんなあなたでも、非難や中傷の「正しい受け止め方」を知ることができれば、きっと、苦しい気持ちが楽になると思います。
大川隆法総裁の教えの中から、非難や中傷に負けない心の処方せんを選びました。
非難や中傷の受け止め方
みなさんは、他人から否定的なことを言われることがあるかもしれませんが、それをそのまま受け取ってはいけない場合も数多くあります。
たとえば、よく勉強ができ、よく仕事もできる優秀な女性が、男性から厳しいことを言われたとしても、たいていの場合、嫉妬であることが多いのです。それをまともに受け取ってはいけません。「これは嫉妬の言葉だ」と理解して、通り過ぎさせていくのが、いちばんいいのです。
もちろん、男性の場合も同じです。世の中では、非難や批判、中傷が集まってくるときには、成功している場合が非常に多いということを知ってください。学力においても、この世的な仕事においても、人生観においても、みなさんが急速に成長しているとき、魂的に伸びているときには、非難や中傷が集まりやすいものなのです。
みなさんが単なる失敗者であるとき、あるいは平凡な人であるときには、非難されたり中傷されたりすることは、あまりないものです。そうした人に対しては、世間の人はまったく気にもかけません。
ところが、目立ってくると、やはり気になるのです。そして、いろいろと“狙撃”したくなってきます。そのときには、「自分はいま成長しているのだな」ということを実感して、魂的にも強くならなければいけないのです。「いま成功しているんだ。伸びているんだ」ということを実感するならば、非難や中傷、悪口に対して、もっと強くなくてはいけません。負けてはいけないのです。
そうしたものにかまけているよりは、自分自身を成功させる方向で、もっと生産的な方向で、努力していくことが大事です。もう一段、高みを目指して努力することです。はるかに高くなっていった人に対しては、周りの人は手が出せなくなってくるのです。
「自分と同列だったのに、少しだけ出た」と思うと、それを引きずり下ろしたくなるのが人情です。「いっしょにやっていたのに、少しだけ上がった」という部分が悔しいので、引きずり下ろしにかかります。
しかし、その人がずっと上がってしまうと、もはや手が出なくて、あきらめるのです。そうしたものだということを知っておいたほうがいいでしょう。
みなさんは、「人から悪口を言われなければ幸福だ」と思うかもしれませんが、そうではないこともあるのです。成功への道に入っていくと、人から悪口を言われることが多くなります。
もっとも、「自分が成功の道に入っているがために嫉妬心で言われているのか、それとも、自分自身の人格がまるごと悪くて言われているのか」については、よく判断したほうがいいと思います。
その辺を誤解するといけないのですが、たいていの場合は、成功に入りはじめると、いろいろな中傷が飛びはじめるものなのです。
(『 幸福への方法』 より)
批判する側には「甘え」もある
政治家や経営者、タレント、その他の有名人等として大きな成功を収めると、週刊誌やテレビ、新聞等で批判されるようになってきます。ただ、これも同じで、「批判されている」ということは、成功している証拠でもあるのです。
そのときに大事なことは、「自分に対する百の批判があれば、そのなかには、当然、当たっている批判も幾つかあるので、認めるべき批判については認め、自分を改善するために役立てたほうがよい」ということです。そして、まったく当たっていない批判については、できるだけ受け流しつつも、それが単なる「批判」の域を超えて、根も葉もない誹謗中傷にまで踏み込んできた場合には、断固として反論する姿勢も必要でしょう。
ただ、そのような批判のなかには、たいていの場合、甘えがあります。すなわち、「批判する側の甘え」というものもあるのです。
例えば、総理大臣になると、毎日のように悪口を言われるわけですが、批判する側には、「最高権力者なのだから、このくらいのことを言われても当然だろう」という気持ちがあります。そういう一種の甘えがあるのです。
それから、「批判している内容が百パーセント当たっているものでなくても構わない」とも思っています。「それだけの権力者なのだから、民衆の嫉妬心からすれば、少しぐらい、石をぶつけられたり、弾が当たったりしても、しかたがないし、多少、批判が間違っていても、しかたがないだろう」という気持ちがあるのです。
批判のなかには、当たっているものもありますが、そういう甘えの部分もあることを汲み取る必要があります。
批判している側は、その相手に対して、「このくらいの悪口を言われても、ぐらつかないような人物であってほしい」という気持ちも持っているので、相手があまりにも簡単に傷つくようだと、少しがっかりしてしまうわけです。
しかし、彼らは、「ある程度の批判に耐えられるぐらいの人であってほしい」と思っている反面、「弾を当てて撃ち落とせるものなら、撃ち落としたい」という気持ちを持っていることも事実です。
それはマスコミ的な性質ではありますが、一般の会社でも、ライバル会社の人たちは、おそらく、似たような気持ちを持っているでしょう。また、ライバル会社の人たちではなくても、成功の軌道に乗っていない人たちは、成功者に対して似たような感情を持っているでしょう。
そのように、「世間の感情を読む」ということも大事かもしれません。
(『未来の法』 より)
自己憐憫はせず、たんたんと自分の王道を歩む
結局、日を再び昇らせるための方法は、夜というものをあまりつかみすぎないことです。「夜は去っていくものだ」ということを知らなくてはなりません。
すなわち、自分を憐れむ気持ちと早く訣別しなければいけないのです。「この世から捨てられたような自分」という考えを、早く捨てなければいけません。「自分も素晴らしい仏の子なのだ」という自覚を持ち、その自覚に支えられて生きていくこと、とにかく前に進んでいくことが大切です。
ある人があなたのことを悪く言っても、別の人はよく言ってくれることもあります。どちらが真実かは分からなくても、ただ前に進んでいくことです。あなたがどのような人間であるかは、棺おけのふたが閉じられたときに、はっきりと分かるのです。
したがって、一時的な流れのなかで、他の人の言葉に惑わされないことです。これは決してエゴイストの生き方を勧めているわけではありません。人間には必ずしも相手のことは分からないということです。
自己憐憫に浸っている人、悲劇の主人公になりやすい人には、悲劇に近い環境が多く出ることも事実です。また、自己卑下をする人には、悪口が与えられるものです。
これは犬でも同じです。強そうな犬には、石をぶつけたり棒で殴ったりはなかなかできませんが、手を上げると、しっぽを巻いて逃げるような犬には、石をぶつけたくなります。こうした天の邪鬼な性格が人間にはあります。
したがって、自分をそう弱く見せないことが大事です。そして、決して自己憐憫はせず、たんたんと自分の王道を歩んでいくことです。ここに、日がまた昇っていくための秘訣があるのです。
(『不動心』 より)
悪口を書かれれば書かれるほど商売が繁盛した事例
『トランプ自伝』という本が出ました。アメリカの不動産王で、ドナルド・トランプという人の自伝です。 42~43歳でものすごい資産をつくって、やがては大統領をも狙おうかというような勢いのある、ニューヨーク一の腕利きの不動産王です(注。実際にトランプ氏は、2016年の大統領選挙で当選し、第45代アメリカ合衆国大統領となった)。
この自伝を読むと、面白いことを言っているのです。腕が利きすぎるためにずいぶん敵もつくったし、周りから批判されたこともあるのです。新聞に批判されたこともあります。しかし、彼が書いているものを見ると、新聞の批判は確かに身にはこたえるが、悪口を書かれれば書かれるほど商売が繁盛したというのです。
内容がよかろうが、悪かろうが、少なくともトランプという名前を新聞の第一面とか、第二面とかのトップで出してくれるということは、その後の商売にはものすごくプラスになったというわけです。「だから、恐れてはいけない、何を書かれても有名にしてくれれば、ちゃんと採算は取れる」と書いてありました。面白い考え方です。
そういう考え方ができる人というのは、その裏に、そうとういろいろな批判を跳ね返すだけの自信があるのだと思います。自分がやってきた自信、バネが強いのです。足腰が強いのです。どんな批判が出ようが、何が出ようが、「ああこれは有名税だ」と思ってスイスイと上がっていく。ニューヨーク市長などともどんどん喧嘩して、公然と批判して、そしてそれを梃子にしてもっともっとガンガンガンガンやっていくのです。面白い人物です。なかなかやるなと思って読んでいましたが、そういう人もいます。
これなどでも、批判を受けたらもうそれで駄目というふうに、イエス・オア・ノーで考えると、もうどうしようもありません。
(『常勝思考』 より)
どのようなことであっても、必ず次なる飛躍のチャンスにしていく
「イエス・オア・ノー」しか考えつかない人は、必ず苦しみの渦中に陥って、挫折する傾向があります。したがって、「イエス・オア・ノー」だけではなくて、「もう一つ別な考えはないか」ということを、常に考えてみてほしいのです。これは非常に大事な考え方です。こうした考え方ができるのとできないのとでは、人生に大きな差が出ます。
人生の平均打率を何割と見るかは難しいのですが、こうした考え方ができる人は、少なくとも三割ぐらいの打率には、絶対に達すると思います。あるいは、今まで勝率が五割に達せず、負け越しが多かった人、三割、四割にしか達することができなかったような人でも、十割に達することはないにしても、おそらく、現状にさらに三割か四割ぐらいの上乗せをすることはできると思います。
たとえ結果的にうまくいかなかったとしても、その間に考え続けたことは、少なくとも次の局面で生きることがあります。確かに、その時点では敗れることもあります。「一生懸命に光明転回の方法を考えて頑張ったけれども、結局、駄目だった」ということはあるでしょう。
しかし、そのときにあらゆる可能性を考えたということが、一年後や二年後、あるいは五年後の他の局面で使えることがあるのです。このような功徳があります。そうした考え方というのは、いったん頭のなかに整理しておくと、次の局面でそれを取り出して使えるようになるのです。
結局、光明転回というのは、別な言葉で言うと、半面は、「転んでも、ただでは起きない」という教えでもあります。「どのようなことであっても、必ず次なる飛躍のチャンスにしていく」という考え方なのです。
もし失敗の体験を積んだならば、「この失敗の体験を梃子として、何かできるのではないか」と考える。
これが、この光明転回の方法の一つです。「現にある材料には捨てるものがない」と考えるのです。これは鯨のようなものです。最近は鯨の肉が手に入らなくなりましたが、あの鯨のように、皮から骨から、脂から肉から、何でもかんでもすべて利用できる──このように、自分の周りに起きる事象、出来事、事柄すべてを捉えていくのです。
また、他の人を見ていて、好きな人、嫌いな人がいるでしょう。好きな人と付き合えば、面白く、非常にハッピーになります。一方、嫌いな人に会ったならば、その人は本当に先生代わりになるのです。その人が、なぜ嫌われるような人格を持っているかということを、徹底的に研究できるからです。
これほどありがたいことはありません。その人について、「なぜこんなに失敗をするのだろうか」「なぜこんなに性格が悪いのだろうか」「なぜこんなひどいことを言うのだろうか」「なぜこんなに、いつもいつも悲観的な発想をするのだろうか」、これらをくまなく観察していると、いくらでも学びの材料が出てきます。
そして、そこから自分でつかみえた結論は、みなさん独自の貯金です。貯金というものを、銀行への貯金だけと考えてはいけません。いろいろな人を見たり、いろいろな経験をしたなかから、「ははぁ、こういうことなんだな」と思って自己確認した部分、これが自分の貯金になるのです。これは、いつでも引き出せる自分だけの貯金なのです。これを多く持っている人が、成功者になっていきます。
(『常勝思考』 より)
日はまた昇る
「日はまた昇る」という言葉は、言い古された言葉かもしれません。しかし、この言葉は人生の真実であり、日は確かにまた昇るのです。
夕方、水平線に消え去った太陽は、十余時間の闇の期間を経て、確実にまた昇ってきます。太陽は人びとに、没しても必ずまた昇ることを約束してくれているのです。
地上の全人類のうちで、「日はもう昇らない」と思っている人が一人でもいるでしょうか。すべての人が、「日はまた昇る」ということを信じて疑わないはずです。なぜでしょうか。
それは、「きょうも、きのうも、おとといも、一年前も、日は昇った。また、十年前も、あるいは自分たちの先祖の時代にも、日は昇った。したがって、あしたも、あさっても昇るだろう」と思っているからです。
人生においても同じであり、どのような苦難や困難のときでも、日はまた昇るのです。
苦難や困難にある人に、ぜひ実践していただきたいことがあります。それは、自分の現在のあり方を、第三者の目で冷静に見てみるということです。そして、「自分と同じような苦難や困難に陥った人が、かつていなかったかどうか」と考えてみるのです。
人間は「自分の悩みはとてつもなく大きい。これはどうしようもない問題である」と思いがちですが、ほんとうにそれほど特殊な問題なのかといえば、たいていはそうではないのです。それは過去にも現在にもある話であり、似たような悩みや苦しみを持った人は、ほかにもいる場合がほとんどなのです。
(『不動心』 より)
竹の子のように伸びていこう
本当は人生の試練と受け取れるようなものであっても、もっと肯定的で積極的なものに考え方を変えていくことはできるのです。考え方の種が肯定的で積極的なものであれば、未来に花咲き、実るものも、必ず、その延長上にあります。
常に、そういう考え方を持つように努力していただきたいのです。
伸びていくものに対しては、やはり抵抗があるものです。周りから批判をされたり、押さえつけようとされたりすることがあります。ある意味で、親の愛情によって引力のように引っ張られる場合もありますし、学校の先生に嫉妬されたり、会社の同僚や先輩、上司に嫉妬されたりする場合もあります。
しかし、あの竹の子の姿を見てください。竹の子は、場所を選ばずに、いろいろな所から出てきます。床の下から床を突き破って伸びてくるほどの、非常に強い力があります。
竹の子のように、グイグイ伸びていこうとする力を持つことが大事です。「とにかく、伸びていこう。成長していこう」と強く思うことが、未来を拓くことにつながっていきます。
その際に、若い人の感受性の強さから来る不幸感覚やダメージなどから、立ち上がる力を持つことが大切です。「自分は人に傷つけられた」「人に悪口を言われて、とても傷ついた」「自分は挫折したので、もう駄目なのだ。もうエリートではないのだ」などと思い、傷つくことはたくさんあるでしょうが、立ち上がっていただきたいのです。
一晩寝たら、翌日には元気に立ち上がることです。そのように、新しい力を得て、何度でも立ち上がる力、リバウンドする力を持つことが大事なのです。
(『Think Big!』 より)
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英語版『不動心』 大川隆法著
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フランス語版『常勝思考』 大川隆法著
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