コレクション: 自分を責めてしまうあなたへ
人生におけるさまざまな出来事で良心が痛み、自分を責めてしまうあなたへ。 もう自分を責めないでください。あなたはもう十分に悩み苦しんだはずです。 あなたの心が解放されますように、大川隆法総裁の教えの中から、自分を責めてしまう心を穏やかにするための心の処方せんを選びました。
自分を許す勇気
この世においては、この世で生き抜くための方法、知恵を駆使して戦うべきだと思います。
ただ、いくら知恵を駆使して戦っても、人間として、勝てない戦いは、やはりあります。
たとえば、みなさんが「どうしても総理大臣になりたい」と思っても、なれる見込みはあまりないでしょう。確率的に見れば、千分の一も万分の一もないでしょう。
それでは、総理大臣になった人が、みなさんよりも優秀かといえば、それほどでもないこともあります。不思議なことですが、総理大臣になる人は、そういう運命にあったとしか言いようがないのです。逆に、そういう運命にない人は、「総理大臣になりたい」と思っても、なかなかなれず、敗れる可能性のほうが高いのです。
あるいは、もし「天皇になりたい」と思ったならば、これは革命を起こすことになるので、天皇になるよりも先に、死刑になる可能性のほうが高いでしょう。
したがって、ある程度、冷静に考え、この世的な力を尽くして戦い、勝つべきではありますが、勝てずに、負け戦になるときもあります。そのときの踏ん張り方、耐え忍び方が大事なのです。
知恵を尽くしても勝てず、敗れ去ったとき、次に必要なものは何でしょうか。それは勇気です。どのような勇気であるかといえば、自分を許す勇気です。
「自分はだめなのだ。こんな人間はだめなのだ」と、自分を責める思いもあるでしょうが、自分を許す勇気も必要です。「自分なりによくがんばった。力の限りを尽くした。しかし、力及ばなかった。これについては、しかたがない」と、自分を許す力、自分を許す勇気が必要なのです。
「一生懸命、努力し、がんばったけれども、武運つたなく、どうしても成功に届かなかった」というときに、潔く、戦いの矛を納め、負けを認める勇気が要ります。負けを認めるのはつらいことですが、そうする勇気が必要です。そのときに、自分を許す力というものが出てくるのです。
(『大悟の法』 より)
心の苦しみにも時効があってよい
自分を許せないために、十年も二十年も苦しんでいる人はたくさんいます。
「人間関係で失敗した」「会社で失敗した」「事業で失敗した」「異性関係で失敗した」など、過去の失敗の経験はいろいろあるでしょう。大勢の人が、さまざまな苦しみのなかで生きているわけであり、この世には、人間の数だけの苦しみと失敗、挫折があるのです。
残念ながら、全員が成功することはできません。ある人にとっての成功は、ほかの人にとっての失敗であることも多いからです。
そのときに、いつまでも苦しみつづけるのは愚かだと思います。反省すべきことは反省し、今後はしないようにすることです。詫びるべきことは詫び、認めるべき間違いは認めることです。しかし、一定の期間を超えて長く苦しみつづけることは、愚の骨頂であると思わなければいけません。
法律の世界では、民法でも刑法でも、時効という制度があります。その理由のなかには、「年数がたつと、債権・債務関係がよく分からなくなる」「証拠がよく分からなくなる」というような技術的なこともありますが、もう一つには、民事であろうと刑事であろうと、「人の記憶が薄れていく」「怒りが薄れていく」ということもあるのです。
たとえば、民事で、「貸したお金を返せ」という争いがある場合に、年数がたつと、ほんとうに貸したかどうか、債権・債務関係が分からなくなってきますし、人の記憶も薄れてきます。「十年も二十年もたってから、『返してくれ』と言うようなお金は、そもそも、返してもらっても返してもらわなくても、どちらでもいいようなお金だったのではないか」というような見方もあります。
あるいは、殺人事件でも、時間がたつと、「実は、こんなことがあった」などと言っても、証拠もないし、当時の関係者もいないし、事実関係が分からなくなります。そして、憎しみや恐怖などの感情も薄れてきます。
こういうことが時効制度の背景にはあるのです。
法律にも、そういうものがあるならば、人間の心、自分自身の心においても、一定の時効があってよいと思います。
「この問題については、自分は充分に苦しんだ。もう三年もたったのだから、自分を許そう」というように思うことです。
(『大悟の法』 より)
自分をいじめることは、自分だけでなく他の人をも不幸にしてしまう
ガンになりやすいタイプには、他の人に対して害を与えるようなタイプもあれば、自己処罰の観念が強すぎて、自分をいじめすぎるタイプ、要するに、「自分は悪いことをした罪人だ」と考えるタイプもあります。
自分で自分が許せない気持ちを持っていると、それがどこかで病気となって現れてきます。ある意味では、自分で自分を処罰するわけですが、自分に対する罰点が現実化してきて、それにふさわしい病気になることがあります。体のどこに症状が出るかは人それぞれですが、そういう病気ができ上がってくるのです。
この場合は「良心が痛む」ということが原因です。
攻撃的なタイプの場合は、当会の教えでいくと、「貪・瞋・癡」、すなわち、貪欲、貪りの心と、怒りの心と、愚かな心が原因です。
したがって、煩悩に迷わされる愚かな心などを取り去る訓練をし、そういう反省をしながら、平和的、瞑想的な心をつくることが大事です。そのためには、たとえば幸福の科学の精舎などで研修を受けるとよいでしょう。
もう一方の、自責するタイプ、自分を責めるタイプは、宗教的人格の人にわりあい多いので、そういう人は用心しなければいけません。
どうか、「他の人だけが人類ではないのだ」ということも覚えておいてください。「人間、あるいは人類は、自分以外の人たちだけではないのだ。自分もまた人間であり、自分もまた人類なのだ。自分もまた、仏が、この世に存在することをよしとされた人間なのだ。自分もまた、根源の神が光を与えられた存在なのだ」ということを忘れないでいただきたいのです。
誠実で責任感が強く、使命感があり、まじめで仕事をさぼらない、すごく熱心な、いい人ではあっても、自己処罰の観念が強いと、自分という、人間として生まれた一つの生命を損なうことになるわけです。そのように、自分をいじめて潰してしまうことは、自分自身を不幸にするだけでなく、やがて他の人も巻き込むことになります。自分が不幸になるのはまだよいのですが、自分の家族なども不幸にするのです。
たとえば、「まじめで責任感が強く、会社の責任を一身に背負って熱心に働き、ガンに罹って四十五歳で死んだ」という人の場合、会社にも迷惑がかかりますが、遺された家族は、そのあと大変なのです。
「自分を責める」ということは正義のようにも見えますが、「度が過ぎると、やはり悪になることがある」ということを知らなくてはいけません。
ここで大事なことは、「宗教的人格、道徳的人格、倫理的人格を持った人の自己処罰に関しては、『許し』という概念を入れないと、どうしても解決がつかない」ということです。
そういう人は、「自他共に、百パーセント完全な人はいないのだ。多くの人は、さまざまな間違いをして生きているのだ。ただ、間違いもしているが、正しいことだってしている。失敗もしているが、成功もしている。人間は、そういう両面を持った存在なのだ」ということを自覚する必要があるのです。
(『復活の法』 より)
「不幸を愛する傾向」がないか、確認してみよう
人によっては、自分が波にもまれて溺れかかり、あっぷあっぷしていることを、まるで楽しんでいるかのような人もいます。もし自らの心のなかにそういう傾向があるならば、それを修正する必要があります。
私の著書のなかでは、『「幸福になれない」症候群』(幸福の科学出版刊)など幾つかの本に書いてありますが、人間には、自分では気がつかないながら、「不幸を愛する傾向」というものが必ずあります。他の人が見ると多少は分かるのですが、自分自身では、これが、そう簡単には分からないのです。
過去、悲しんだことや苦しんだこと、失敗したことなどが心のなかに刻まれると、失敗のパターンのようなものが出来上がってきます。
そして、似たような状況が起き始め、「前にも似たようなことがあったな」と感じると、そのまま、その失敗のパターンにスーッと入っていき、また同じような結果になります。そういうことが繰り返し起きるのです。
仕事や人間関係などにおいて、過去の失敗と似たような兆候が出てきて、「これから、また前と同じようになるのかな」と思っていると、昔に味わった苦い思い出とそっくりの現象が出てくるわけです。
人間は、自分の不幸を、ほかの人や環境など、外部のせいにしやすいものです。まさか、自分自身が、失敗のパターンをつくり出し、その失敗のかたちを愛しているとは、なかなか思えないのです。
そのため、不幸な人には、不幸な体験を何度も繰り返す傾向があります。
もし、不幸な体験が、二つ、三つ、あるいは、それ以上続くようであれば、一度、自分を突き放し、第三者の目で冷静に自らを見てみる必要があります。中道に入り、白紙の目で自分自身を見つめてみることが必要なのです。
(『心を癒す ストレス・フリーの幸福論』 より)
失敗のなかから「成功の種子」をつかみ出そう
「失敗のなかから何を学んでいくか」ということが、成功学にとって最も大事なことでもあります。失敗のなかから、単に、自己卑下や劣等感、世を呪う言葉といったものしか引き出せないならば、やはり、成功者の仲間に入ることは困難です。
あなたは、失敗のなかから何を学びますか。
「失敗した」ということは、「挑戦した」ということです。挑戦しなければ失敗するはずはありません。挑戦した結果、失敗したのならば、「そこから何を学ぶか」ということが大事です。失敗の事実は、「自分に何が足りなかったのか。どうして成功しなかったのか」ということを考える材料を与えてくれているわけです。
例えば、能力や才能が足りなかったのかもしれません。環境が悪かったのかもしれません。何か事情があったのかもしれません。
ただ、その現実は、必ず、あなたに何かを教えています。そこから、学び取れるだけ学び取ることが大事です。そうすれば、次に同じような局面が現れたとき、それを楽々と越えていくことができるようになるのです。
そうすると、必ず、また新たな試練が現れてくるので、それを乗り越えていかなければなりません。
成功学において最も大事なのは、前述したとおり、「失敗のなかから成功の種子を見いだし、それをつかみ出す」ということです。これだけは、どうしても心掛けておかねばなりません。失敗を避けるだけでは、成功することはできないのです。それは、「チャレンジしない」ということを意味するからです。
チャレンジするかぎり、失敗は出てきますが、「失敗から何かをつかみ取り、よりいっそう大きくなろう」という気持ちを持たなくてはならないのです。
(『未来の法』 より)
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