コレクション: ウツに悩むあなたへ
日本では、100人に約6人が生涯のうちにウツ病を経験しているという調査結果があります。
周りには言えないけれど、「実は自分も…」 とウツに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
そんなあなたを救うため、大川隆法総裁の教えの中から「心の処方せん」を選びました。
自分のよいところを見つける
「あの人と比べて劣っている」「こうならなければ失敗だ」という考えでいくと、「自分は駄目な人間だ」ということになるかもしれませんが、少し違う見方もあるのではないでしょうか。
現在の自分は、小学生のころから見れば、ずいぶん成長したはずです。
10代のときには、「こんな自分は、一生、結婚できないのではないか」と悩んでいた人が、いまは、「不作の女房をもらった」と悩んでいるかもしれません。
しかし、「結婚できない」と思っていた自分から見ると、「結婚できた」ということだけでも、とても偉いことではないでしょうか。
また、「こんな不作の女房であっても、それを養いつづけているというのは、偉いことではないか」という見方もあるでしょう。
子供の出来が悪くて悩んでいる人の場合は、「こんな出来の悪い子供であっても、それを育てているというのは、すごいことではないか」という見方もあります。
60歳で平社員である人の場合は、「60歳で平社員であっても、仕事を続けているのだから、大いに情熱があるではないか」という見方もありますし、「病気をしないだけでも大したものではないか」という見方もあります。
髪の毛で悩んでいる人の場合は、「髪の毛がまったくなくなる人も多いなかで、たとえザビエルのようではあっても、周りに少し毛が残っているだけでも、すごいではないか」「白髪になったけれども、ロマンスグレーで、かっこいいではないか」などという見方もあります。
そのような見方もあるので、人があまりほめてくれないのならば、たまには自分で自分をほめたほうがよいのです。
ただ、人前で、「私は偉い、偉い」と自分をほめるのは、みっともないでしょう。
人前で、「おまえは駄目だ。私は偉い」と、人をくさして自分をほめる人も、たまにいます。それが自己防衛のためであれば、しかたがない面はあるのですが、いつもそれをやっていると人から嫌われます。
人前で自分をほめる必要はないのであって、自分1人でやればよいわけです。
毎日毎日だと、やりすぎかもしれませんが、週に1回ぐらい、「こんな鬱状態だし、まあ、たまには自分をほめてみるか」という気持ちを持ってもよいのです。
「自分には、少しはよいところもあるのではないか」と考えることです。少なくとも、過去の自分と比べたら、何らかの成長をしています。
「全部、失敗である。全部、以前より下がっている」ということはないのです。必ず何らかの面で進歩があります。
(『希望の法』 より)
ウツの原因と克服法
ウツの状態が長く続く時には悪霊の憑依がある
ウツの状態が長く続く場合、少なくとも3カ月以上も続くようであれば、何らかの悪霊の憑依(ひょうい)があると考えて間違いないだろうと思います。
心の針(思い)は、時計の針と同じように、360度、どの方向にでも向くようになっていて、天上界にも地獄界にも向くわけですが、ウツの状態は、ちょうど、それが地獄界のある一点を指して止まっている状態です。
その結果、その方向にある地獄界にいる存在が、その人の心に同通するのです。そのため、似たような仲間が寄ってきます。
迷っている霊が来て、その人に取り憑くことが可能になるのです。例えば、ウツで自殺した人は、なかなか天上界には上がれません。通常は、その人の本来の寿命が来るころまでは上がれないのです。
それまでのあいだは、生きている人間のなかで、自分とよく似た人を探していて、そういう人を見つけたら、その人に取り憑き、生前の自分と同じようなことを、その人にも起こそうとしたりします。そして、地獄の世界に引きずり込もうとするのです。
「自家発電」によって自分を光り輝かせる
では、根本的な治療とは何でしょうか。
「自家発電」という言葉があります。発電所から電気を送電してもらうのではなく、自分自身の家で発電することです。
ウツの治療には、この「自家発電」が必要です。要するに、その人が自分自身の心のなかで発電機を回して発電すること、その力を持つことが非常に大事なのです。
したがって、「どうやって発電機を回すか。どうやって自分自身のなかからエネルギーをあふれ出させるか。どうやって自分自身を明るい気持ちにするか。どうやって自分自身を光り輝かせるようにするか」ということがポイントになるのです。
自家発電ポイント
(1)他の人に対する感謝の心を持つ
最初に述べておきたいのは、「ウツの状態にある人は、他の人に対する感謝の心を持っていない」ということです。
ですから、まずは、「自分は、他の人から、いろいろなお世話を受けている。多くの人々の努力の結果、現在までの自分の人生があった」ということに対して、感謝の心を持つことから始めるべきです。
その感謝の心を持つことによって、「自分は、実は恵まれていたのだ」ということを発見することが大事です。
(2)「自分は神の子である」という気持ちを強く持つ
第2点は、「自分は神の子である」という気持ちを強く持つことです。
本当は反省を勧めたいのですが、ウツの状態にある人が、あまりにもすぐに反省に入ると、自分をさらにいじめてしまい、もっと苦しい状態になることがあります。
そこで、反省に入るのはもう少しあとでもよいので、それよりも、「自分は神の子である」という気持ちを強く持ったほうがよいのです。
「自分は、本来、神のつくられた子供である。神につくられた光の子供なのだ」という強い自覚を持ち、自分自身に対する重要感を持つことが大事です。
キリスト教の教えも素晴らしいと思いますし、カトリックの教えもよいものだとは思うのですが、その教えには、「原罪」や「人間は罪の子である」という思想が非常に強く入っているために、キリスト教徒には、それをまともに受け入れすぎて、どうしても明るい面を見切れない人がいます。
しかし、見方を変えれば、世の中は、素晴らしいことに満ちているのです。
ブラジルの高速道路では、初めのうちは道の外に汚いゴミがたくさん落ちていましたが、やがて車はゴミが落ちていない所を走り始めました。
ゴミのほうを見るか。ゴミではなく、道路の前方を見るか。見る方向によって、違うものが見えてきます。
ですから、「自分が見ているものは何なのか」ということを考え、いつも、暗い方向に目が向いているのであれば、世の中の明るい方向を見ようと努力することが大事です。これは、心の方向性を変えるだけでできるのです。
例えば、「自分は、つまらない、何一つ取り得のない人間だ」と思っている人は大勢います。ウツの人には、そういう人が多いのです。
ところが、自分について、よく考えてみたら、そうではないはずです。自分自身のよいところについて、「どんなところがありますか」と他の人に訊(き)いてみたら、たちどころに5つも6つも挙げてくれるでしょう。
他の人のよいところは分かるのです。しかし、自分の悪いところを責めている人には、それが、なかなか分からないわけです。
自分のよいところを素直に認めることも、自家発電をするためのエネルギーになります。
(3)小さな成功を積み重ねていく
こうして、人生の方向性が明るいほうを向き、軌道に乗り始めたら、あとは小さな成功を積み重ねていくことが大事です。
まずは、大きな成功を狙わず、小さな成功を積み重ねていき、自信をつけていくことです。
小さな成功を積み重ねて自信がついてきたら、そのときに初めて、自分の悪かったところを謙虚に反省するだけの力が備わってくると思うのです。
このようなステップが大事であると私は考えます。
「自分に与えられているもの」の多さを考えてみよう
「人間として生まれた」ということを、「悪いことだ」と思う人もいるかもしれません。
しかし、動物に比べたら人間は本当に幸せです。いろいろなことを自由に行えるからです。本当にありがたいことだと思います。
ほとんどの動物は言葉を話すことができません。また、働いても給料さえもらえません。警察犬は働いているでしょうが、給料はもらっていないはずです。
人間は、働けば、たとえ安くても給料をもらえ、それによって経済的自由が得られます。「人間である」ということは、実にありがたい、尊いことなのです。
このように、少し視線を変え、自分に与えられているものの多さを考えてみることが大事です。安易に麻薬やアルコールにのめり込んだりしてはなりません。
また、他の人との比較にあまりとらわれないことも必要です。世の中には大勢の人がいるので、上を見ても下を見ても、きりがありません。
自分に関心があることのなかで、自分より優れた人を見たとき、「自分は駄目なのだ」と考える傾向性があったら、それは改めたほうがよいでしょう。
そのように考えるのではなく、自分が関心のある領域で、自分より成功している人がいたら、その人の素晴らしいところを祝福し、「あの人のようになりたい。あの人は私にとって理想的な人だ」と考えて、その人をほめる気持ちを持つようにするのです。
そうすれば、自分も、その人に近づいていくことができます。
(『真実への目覚め』 より)
自分を信じ、水瓶に一滴一滴、水をためるように、力が満ちる時を待つ
自分を信じることです。深く信じることです。自分も仏の子であることを信じることです。自分に仏性があることを信じることです。
「今は力が出なくても、必ず、また時節が巡ってくる。季節が巡ってくる」ということを信じることです。
「秋が過ぎ、冬が過ぎ、また春が来る」ということを信じることです。
そういうときには、動き回らず、大きな水瓶に一滴一滴、水をためるようにして、力をためていってください。そうすれば、やがて、時が満つるとともに、力も満ちてきます。エネルギーが満ちてきます。
半年か1年、あるいは3年ぐらい、そういう時期はあるものです。そのときに、あまりあがいても、苦しみを増すだけです。
そういうときには、瓶(びん)に雨垂れをためるような気持ちで、動かずに、じっと粘ってください。必ず、力の満ちる時期はやってきます。
(『ストロング・マインド』 より)
悩みを紙に書き出すと、何をするべきかがよく分かる
悩みがたくさんあって、「自分は、何が原因で混乱し、ウツ状態になって苦しんでいるのか。なぜ、やる気がなく、将来の見通しもない、真っ暗な気持ちになっているのか」ということが分からない場合もあるでしょう。
そういうときにやるべきことは、過去にも何度か述べたことがありますが、「悩みを紙に書き出す」ということです。これは、私が実際に実践した方法でもあります。
1枚の紙を用意して、そこに自分の悩みを書き出してみてください。
「いったい何が問題なのか。自分は何を悩んでいるのか」ということを、箇条書きで書き出してみるのです。
幾つ書けるでしょうか。100個も悩みを書くのは大変です。いくら考えても100個はなかなか出てこないものです。
私も、昔、駆け出しの商社マンだったころ、自分の悩みを書き出してみたことがあるのですが、いくら考えても20個以上は出てきませんでした。
悩みを紙に書き出したら、次は、しばらくそれを眺めて、その悩みに順序を付けていきます。出てきた悩みを重要度によって並べ替え、表を書き直してみるのです。
その表をさらにじっと眺めると、自分の努力によって消し込める悩みと、消せない悩みがあることに気付きます。どう頑張っても消えない悩みもあれば、頑張れば消える悩みもあります。それを見極めていくわけです。
「これは、どうしても消せない」と思う悩みについては棚上げします。三角印でもバツ印でもよいのですが、棚上げするものにマークを付けていき、自分が解決可能と思われるものを選び出します。
「どの悩みなら解決できるか」ということを考えるのです。
そして、解決可能なものを、優先度の高いものから順番に一つひとつ消し込む努力をしていけばよいのです。
(『超・絶対健康法』 より)
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