コレクション: 病気に悩むあなたへ
長い間、辛い思いをしてこられたことと思います。
きっとお医者さんに診ていただいてもなかなか改善しないという方も多いでしょう。
現代医学で身体を治療することも大切ですが、一度視点を変えて、
心の力をつかって健康を取り戻す方法を学んでみませんか?
大川隆法総裁の教えの中から、病気中のあなたの心を明るくするための
心の処方せんを選びました。
病気も人生の一部である
釈尊の時代から、「生」「老」「病」「死」という「四苦」の教えがあり、「人間は、生まれる苦しみ、老いる苦しみ、病気の苦しみ、死ぬ苦しみからは逃れられないのだ」と説かれています。
その意味で、この世の今生については、「苦悩こそ人生の真実である」という見方もあるわけです。
大昔から病気というものはあり、人は年を取って、やがて死んでいくのです。
病気になり、それを苦にして自殺する人もいるわけですが、人間は、病気になるのが普通です。したがって、病気になることは、ある程度、人生に織り込み済みでなければいけないのです。
ただ、人間は、病気になっても、ならなくても、死ぬときには死にます。
病気になると、闘病生活は苦しいでしょうし、職業を失ったり、仕事がうまくいかなくなったりと、いろいろなことがあると思いますが、生かされているかぎりは、「まだ、この世に使命があるのだ」と思って、自分がやれるだけのことをやり終えてください。それが大事です。
自殺すると、遺された家族に、さらなる悲しみで追い打ちをかけることになります。
そして、その後、不成仏霊となり、家族や親族を頼っていきます。
いま、生きているときに、「迷惑をかけている」と思うかもしれませんが、死んだあとも、不成仏霊となり、家族や親族に取り憑いて障りを起こし、彼らを苦しめてしまうのです。
そのように、自殺したあとには、家族などに、もっと迷惑をかけることになるので、生命のあるかぎり闘っていただきたいのです。
「自分は、もう終わりだ」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。まだまだ、やれることはあります。
人生の苦しみは過去世の“負債”を返している面がある
大きな病気には、人生の“台本”があることが多く、逃げられないことがあります。そうした“シナリオ”を変えるには、先ほど述べたように、「なぜ、そういうものが出てきたのか」ということを深く考え、自分の人生の問題を解く必要があります。そこで、ありえる考え方を立て、人生を修正しようとするなら、できることもあるでしょう。
ただ、どうしても修正できないものであっても、「病気になって死ぬ」といったかたちで、一つの「償い」になっていることが多いのです。これをしなければ、次回に、その問題が持ち越しになることもあるわけです。
ですから、過去世において、人に対して非常に残忍な振る舞いをしたり、暴虐な振る舞いをしたり、非道を働いたり、苦しめたりした場合には、今世苦しむということのなかに、「自分自身の“負債”を払う」という行為が入っていることもあります。そういう苦しみが、人生の課題のなかに入っている場合があるのです。
「“負債”を払っている」ということは、逆に、ありがたいことでもありますので、今、苦しんでいることで、「あなたの“負債”が返されている」という面があるわけです。
つまり、「何年か何十年かは苦しいかもしれないけれども、それは、過去世で何か原因があるものなので、その“負債”や“借金”を返すことはつらくても、見事、返しなさい」と言われているのです。
また、「貧・病・争」と言われるように、貧乏や病気、人間関係の争い等で苦しむことがありますが、そのなかで過去世のカルマを持ち越して“再実験”させられたり、あるいは償いをさせられたりしていることもあります。
長い目で見れば、その苦しみのなかにも大きな人生のなかの「幸福の種」があるので、そこにある「神意」「仏意」というものを見抜いて、自分が返すべき“負債”を返していくことです。
むしろ、つくるべきは“貯金”です。福を植える「植福」の部分をつくっていく必要があるでしょう。自分の“負債”を返すだけの人生では駄目であり、今度は、もっとよい人生を生きなければいけないのです。逆に、プラスを生み、他の人の幸福になる生き方をしてください。今回は、そのように「福を積む人生」を生きるべきです。
そういう意味で、「大きなチャンスはある」ということを知らなければいけないでしょう。
「自己イメージ」が「自分の身体」をつくっている
私たちは三千グラムぐらいの体で生まれてきますが、それから何十年かたつと、生まれたときに両親からもらったものは何一つなくなっています。
肉体の本質は「流れる川」のようなものであり、細胞の一つひとつが、全部、入れ替わっています。骨も入れ替わっているのです。頭蓋骨もそうです。内臓も、全部、別のものになっています。
生まれたときのままではないだけでなく、現時点においても変わりつつあります。一カ月前と現在とでは、みなさんの体は違うものになっています。大部分が入れ替わっています。一年前と比べると、ほとんどの部分がまったく別のものになっています。毎日毎日、新しい細胞ができ、古い細胞が消えています。それが現実なのです。
そうすると、「生まれつき体が弱い」「生まれつきの遺伝である」など、いろいろな言い方はありますが、「生まれたときの悪い状態のままである」ということは、「その状態の体を、自分がいつまでもつくりつづけている」ということ以外の何ものでもないのです。では、その変わっていく体を、いかにして維持しているのでしょうか。
実は、「自分とは、こういうものである」という、自分の心が、その体をつくっているのです。自己イメージが自分の体をつくっているわけです。
心のなかに悪い想念や否定的な心を持って、「自分は病気だ。不幸だ。やがて死ぬ。多くの人の同情を受けて生きていくしかない」というようなことを、ずっと思っていると、これが現実のものになってきます。
体には、それにオーバーラップして、「幽体」という、非常に物質界に近い霊体がまずあり、その奥に、さまざまな霊体が多重構造で存在しているのです。そして、心から発信されてきたものを、この幽体が受け止めています。
したがって、幽体のところに異変が起きると、その異変が肉体にも起きてきます。これが病気の根源なのです。病気は、ほとんど心のところから出てきているのです。
もちろん、この逆もあります。「肉体の損傷により、逆に幽体のほうに傷みが生じ、幽体が傷むことによって霊体のほうに影響が出てくる」という悪循環もあります。
仏教で言われている「色心不二」、つまり、「肉体と心は一体である」とは、このことを言うのです。基本は、そういうことなのです。
主人公は、あくまでも心のほうなので、主人公がつくろうと思う姿に添って幽体の姿が決まり、その健康の度合いによって肉体に病変が現れてきます。そういうものなのです。
そうしてみると、みなさんには大きな可能性が与えられたことになります。
みなさんは、いま病気をしているかもしれませんし、あるいは、将来、病気をするかもしれませんし、さらには、過去からずっと病気であったかもしれませんが、「自分の体は自分がつくりつづけてきたものである。親からもらったままではない」ということを、知らなければいけないのです。
強い信仰心を持つと、人体の免疫力も上がる
人間には病気をつくる能力があります。
それは、「体のなかの細胞など、自分にとって有益な部分を破壊している。そのため、体を護る機能が働かなくなり、体を壊す機能や、外部から体を害するものへの抵抗力がなくなってきている」ということを意味しています。すなわち、「生きる力」が落ちているのです。
したがって、生きる力を強くしていかなければなりません。それが大事なのです。
どうすれば、生きる力は強くなるのでしょうか。『心と体のほんとうの関係。』にも書いてありますが、それは信仰を持つことです。「信仰で病気が治る」ということは世界各地の宗教で起きていることです。心ある医者も、「それは現実にありうることだ」と言っています。
なぜ信仰で病気が治るかというと、強い信仰心、篤い信仰心を持つと、その人の体のなかの免疫機能がグーッと上がってくるからです。
それはそうでしょう。
例えば、学校の教室で、生徒たちが、毎日、担任の先生から、「おまえたちは、悪いやつらだ。おまえたちは、みな不良だ。ろくな人間にはならない。大人になったら、みな犯罪者になるぞ」などと言われていたら、全員おかしくなってくるはずです。
ところが、違う教え方をする先生もいます。
「あなたがたは、仏様の子、神様の子だ。たとえ、今、勉強ができなくても、社会に出たあとも努力を続けていけば、必ず立派になる。あなたがたのお父さんやお母さんも立派ではないか。
世の中のためになるように生きていこう。その素質はある。誰にだってチャンスはある。努力したら道は必ず開かれるのだ」
このように教えていたら、子供たちは、スポーツや勉強など、いろいろな面で、だんだん良くなっていきます。
信仰においても、やはり、同じようなことが言えるのです。
どうか、信仰の力というものを、非科学的な“まやかし”だとは思わないでください。
学校の先生の言葉一つでも人間は変わります。事実として、言葉には人間を変える力があります。それは、宗教の立場、信仰の立場ではなく、それ以前の段階のレベルでしょうが、言葉には子供たちの未来を変えていく力があるのです。
同じように、信仰の力には、みなさん自身の未来を変えていく力があります。信仰は、生きていく勇気や自信、忍耐する力、耐え忍ぶ力というものを与えてくれます。そうすると、体の細胞の隅々に至るまで、その力が加わり、自分の細胞が活性化してきて、免疫力がすごく強くなるのです。
自分のためにも、人を憎しみつづけないことが大切
人を憎んでいると、たいてい、体の調子が悪くなります。憎まれている人、憎しみを受けている人も調子が悪いのですが、憎んでいる人も、やはり調子が悪いのです。
原因不明の病気になったりする人は、多くの場合、憎しみの感情を強く持っています。「許せない」という憎しみの感情を持っていると、精神の作用によって、病巣が体のなかにできてくるのです。破壊的な思い、憎しみの思いが物質化して、ガン細胞になったりすることもあります。そのように、思わぬところで病気が出てくるのです。
したがって、自分自身のためにも、人を許さなければいけません。自分自身のことも許さなければいけませんが、他の人のことも許さなければいけないのです。
自分に対して害をなした人、自分に恥をかかせた人、自分を迫害した人、自分を侮辱した人など、そういう人は、確かに、たくさんいるでしょう。しかし、許さなければいけません。一年、苦しめば、あるいは、三年、五年、苦しめば、もう充分です。
そういう人たちも、現在は変わっているかもしれないし、反省しているかもしれません。「そのときは侮辱したけれども、あとで反省した」ということもあるのです。
あるいは、「宗教を信じている」と言ったために、さんざん、ばかにされたとしても、三年後には、ばかにしたその人も宗教を信じているということだってあるわけです。そのように、相手が変化していることもあるのです。
したがって、憎みつづけるべきではありません。ひどいことをされて、苦しい思いをしたとしても、それをいつまでも恨みつづけるのではなく、「相手も不完全な人間なのだ」と思わなければいけないのです。
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