コレクション: パワハラ・セクハラ
職場でのいやがらせに苦しむ人は数多くいます。
あなたも、誰にも相談できずに、悩み、苦しみ、
欠勤や体調不良が続いているのではないでしょうか。
相手の心を変えることは簡単ではありませんが、
その考え方を理解できると、関係が改善していくかもしれません。
大川隆法総裁の教えの中から、パワハラやセクハラの悩み・苦しみを
少しでも取り除くための心の処方せんを選びました。
男女の感じ方には違いがあります
二十年、三十年と会社生活をやっている男性社員、すなわち中年の管理職の方がたは、自分が入社したときの感覚といまの感覚とはずいぶん違ってきているのに、その違いがわかりきらないでいるのです。そして、どうしていいかわからなくて、不器用なことをする人が多いのではないかな、というふうに私は思います。
新入男子社員だったら、肩をたたいて「ヨッ、元気か」と言ってやればそれですんだことが、女子社員になると、これがたいへんなセクハラになってしまいます。また、女子社員に気を配って「どうだ、最近は彼氏でもできたか」というようなことを言うと、「露骨なことを言われた」と、顔を真っ赤にして怒るというふうなこともあります。
もちろん、言語道断の性的ないやがらせを受けるようなこともあるかもしれませんが、これはまた別問題かと思います。ただ、男性が感じているものと女性が感じているものとでは、感じ方が違うということだけは第一の前提として認めておいてください。
男性の場合、他人を正しく見ていないことが多い
男性の場合、他人を正しく見ていないことが多いのです。どう正しくないのかというと、先入観が入っているわけです。
いちばん多い先入観は、「敵か味方か」という考え方です。人を見るときに、まず、「自分の敵か味方か」という基準で分類をするのです。そして、敵として分類した人に対しては、さまざまなかたちで嫌がらせをしていきます。逆に、味方として分類した人とは、ゴルフやマージャンなどをして、仲よしクラブをつくっていきます。
そのように、男性は、まず、「自分にとって、不利な人か、有利な人か」ということを考えるのです。
さらに、自分が気に食わない人と仲のよい人についても、敵に分類して一線を引いてしまいます。そして、「あいつには情報を漏らさないぞ」と思ったり、「彼は、こんなことをしていますよ」などと上司に言って、その人を蹴落とそうとしたりするのです。
エリートへの妨害をしたくなる、苦労人による「信念の押しつけ」
創業者である社長自身が、叩き上げで非常に苦労した人だった場合、スイスイと生きてきたような人間には我慢がならないということがあります。創業者が苦労に苦労を重ねて会社をつくっていくなかで、最初は零細であったところから、何千人、何万人単位という大会社になっていくと、世の中ではいわゆるエリートとされるような人も入社するようになるわけです。
そうすると、ここで無意識下の妨害として出てくるのが「信念の押しつけ」です。「人間は、叩き上げでなければ、真実は分からないのだ。仕事はできないのだ」ということで、毛並みのいい者たちを排除していくようになります。スイスイとくるような要領のいい者を許せなくなるのです。
職場等で、他の人の幸福を邪魔したくなる女性の「嫉妬心」
かなり長く勤めているOL、結婚していない女性等のなかにも、そうしたことをする人はいるでしょう。もちろん、気立てもよく、仕事もできる人もいますが、なかには、無意識下に若い人たちの邪魔をし始める人もいるのです。若い女性の結婚の邪魔をしたり、若い男性をいびったりすることもあると思います。
若い女性の結婚の邪魔をする場合には、「浮ついている」「化粧が云々」「仕事をする気が全然ない」「遊びに来ている腰掛けだ」といったことを言っていじめたりします。また、男性に対しては、「仕事をしないで女の子の尻を追いかけている」などといびったり邪魔をしたりするわけです。こうしたことは無意識下にやっているのですが、やはり人の幸福を邪魔したい気持ちが働いています。
こうしたものは、みな、自己正当化をして、プライドを固めていった結果なのです。そして、自分が、神仏から、あるいは多くの人たちから愛を受けて生きているということを見落とした結果なのです。
自分がもっともっと愛を受けたいと思っているのに、他の者が愛を受けている姿を見ると、我慢がならないのです。そして、表となり裏となって、いろいろなことをして引き落としにかかるのです。
女性の心はひじょうに繊細にできている
女性の心というのは、ひじょうに繊細にできています。心の揺れ方が男性の比ではないのです。ものすごく繊細な揺れ方をするのです。
ですから、男性から見て、「なんだこれしきのこと。」と思うようなことでも、気になってしまうのです。女性というのは毒を食べやすいのです。男性であれば、何か悪口を言われても、「なんだ、そんなのおまえの主観じゃないか。」と、ポンと蹴ります。これでもうすんでしまうところがあります。ところが女性だと、「あなたって…ね。」と言われただけで、それを五年も十年も心のなかで温めている人がいっぱいいるのです。それだけ心のひだが繊細なのだと思います。
ですから、よほど言葉を選ばないと、たとえば私が一般的な女性論を話していたとしても、「あれはきっと私のことを言っているにちがいない。」と思うのが女性なのです。「こういう女性は危ないですよ。」と言ったら、「私のことを言っているのでは…。」と思ってしまう。それだけ繊細なものだから、女性は永年、家庭のなかで守られていた、という面もあるのです。
ところが家庭という、家という防波堤を取り去って社会へ進出する方が増えているために、この繊細さゆえに、心にいろいろな毒を食べやすくなっているのです。
「しつこい性格」の人はご用心
他人の言葉を非常にストレートに受け止める傾向がある人がいます。
人から厳しいことを言われたりすると、それをストレートに受け止め、長く抱き続けてしまい、「えっ? まだ、そのことを考えていたの?」というようなことがあるようです。言ったほうは、そのときの気持ちを率直に述べただけであって、翌日にはすっかり忘れているのに、言われたほうは何年も考え続けているわけです。
それは、まじめな性格と言うべきなのかもしれませんが、しつこいと言えば、しつこい性格です。そのしつこさは、死後に幽霊になりやすい性格でもあるので、気をつけたほうがよいでしょう。幽霊にならないためには、さっぱりした性格が求められるのです。さっぱりした性格の幽霊は、あまりいません。
「自分にできることはなにか」をまず考えましょう
いま、女性のなかにもひじょうに複雑なものがあります。男性と同じように扱ってほしいという要求がひじょうに強くなっている反面、男性とは違うように扱ってほしいという要求も出ています。
同じところで仕事をしている男性にとっては、その使い分けがよくわからないのです。男性と同じに扱ってほしいのか、同じように扱ってほしくないのか、どの部分は男性と同じように扱ってほしく、どの部分は扱ってほしくないのか、それがわからない。それでひじょうに混乱しているというのも、また事実です。
そういうわけですから、いまはまだ確たるカルチャーが形成されていない過渡期であるというふうに私は思います。こうしたときに、やはり女性の側からも、「私たちはこのように扱われたいのだ」というカルチャーが次第次第にできていくように、雰囲気をつくっていくことも大事ではないでしょうか。
その際に、「昇進、あるいは出世は男性と同じように扱ってほしい。しかし、言葉遣いその他の扱い方は、男性に対するのとはまったく別にしてほしい」とか、いろいろと難しい注文をつけることと思います。ただそうした注文は、あなたは気づいていないかもしれないけれども、もしかすると、別なところにあるあなたの悩みが、まったく違ったかたちで噴き出しているだけかもしれません。
もしかすると、ご両親に対する不満や、あるいは彼に対する不満、そうしたものが姿を変えて職場で出ているだけなのかもしれません。そういうことも、どうか心にとめておいてください。
いずれにしても、女性の七割、八割が職場で働くような時代になってきました。ひじょうに難しい時代です。そのなかで、どのような方向がほんとうに正しいのか、誰もがわからなくなってきています。
ただ、私が言っておきたいことは、人にこうしてほしいということを要求する人間ばかりが出てきたら、世の中は難しくなる一方だということです。そうではなくて「自分にはどのようなことができるだろうか」ということをつねに考えるような人間が満ちてきたら、男性であれ、女性であれ、おそらくお互いにひじょうに助け合うことができる楽しい社会になるだろうな、と思っています。
どうか、自分はこういうことをしてほしい、ということばかりを主張する人間になるのではなくて、自分もなにかお手伝いができる、あるいは自分にできることはなにかないかということを考える習性を身につけてください。
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